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 東京山手線の田町と品川の間に新しい駅を作ってをり、その駅名が「高輪ゲートウェイ」に決まったといふ報道があったが、「変な名前だな」といふのが第一印象だった。実際、評判が悪いらしい。

 なぜその名前にしたか・・・公募したさうだが、6万以上の応募があり、最多は8千以上あった「高輪」だった。ただ、最多の案を採用するといふものでもない。付近一帯は再開発が計画されてをり、そのエリアに「グローバルゲートウェイ品川」といふ名前がつけられてゐたので、それらのことから「高輪ゲートウェイ」に決めた・・・といふのがJR東日本の説明だといふ。

 変な名前といふ私の第一印象の所以は、長すぎること、聞き慣れない片仮名言葉が使はれてゐることだったが、その「ゲートウェイ」を知らない事も寄与してゐる。とはいへ、それがわかった今でも納得できる名前ではない。やはり長いことが第一の理由だ。長い駅名といへば「東京競馬場前」が一番と昔覚えた。WIKIによれば1973年に廃止されてゐるがそれはともかく、これやJRではないが「羽田空港国際線ターミナル」といふ長い名前には必然性が感じられる。だが、「高輪ゲートウェイ」にはそれが無い。「グローバルゲートウェイ品川」なら必然性が認められるが、いかにも長い。それなら公募でかなり多かった「新品川」のほうがマシだらう。

 そもそも、鉄道の駅は基本的には地名を使ふものだ。それを考へれば「高輪」が最も適切だらう。公募で最多だったのも、さう考へる人が多い事を示してゐる。高輪は「お江戸日本橋」にも出てくるから古くからある地名だと思ふ。ちょっと検索してみたら、戦国時代の軍記物語の中に「高縄原」とあるのが由来らしいが、更に古く、1189年の奥州合戦に登場する高鼻和太郎といふ人物にちなむといふ説もあるさうだ。


 まあ、東京には数年に一度行くだけだが、羽田空港からは京急の品川行きを利用するので、品川付近は馴染みがある。今度いつ行くか分からないが、山手線に乗り換へて東京方面に向かへば次が新駅、それが「高輪ゲートウェイ」なら苦笑しながら通過することになるかもしれない。
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 このやうに呼ばれるモニュメントがベルリンにあるといふ。それには、「1945年5月、この地でわれわれはファシストどもを蹴散らした」といふ内容の碑文が刻まれてゐる。つまりそれは、第二次大戦においてソ連がドイツを降したことの記念碑であり、碑文は当然ロシア語だ。

 私はその存在を全く知らなかったのだが、ネット検索してみると、「戦勝記念塔」といふ名前でヒットした。日本人旅行者のベルリン訪問記録で、写真もアップされてをり、高さ67mの塔で最上部に勝利の女神が立ってゐる。(ジーゲスゾイレ)ともあるので、ドイツ語ではさう呼ばれてゐらのだらう。

 さて、私がこれを知ったのは「永続敗戦論」といふ書物による。著者は白井聡である。これに先だって読んだ同じ著者の「国体論」で、それより先に書かれたものと知って続けて読んだのだった。白井氏は、ベルリンを訪れた際に偶然記念碑の存在を知ったさうだ。それが2006年、29歳の年だった。その事に触れてゐるのは「エピローグ--三つの光景」といふ部分だ。引用する。

:衝撃だった。あの戦争に負けたということが何を意味するのか、私は思い知らされずにはいられなかった。戦争終結から優に半世紀以上を経て、自他共に認めるヨーロッパの中心となってもなお、首都のど真ん中に「お前たちは負けた」と書き込まれた巨大施設を置き続けなければならない、それがドイツという国家が敗戦の結果抱え込んだ宿命なのである。・・・(中略)・・・東京のこれまたど真ん中にには、A級戦犯が「護国の鬼」「神」として祀られる施設(靖国神社)が堂々と立っており、そこへ参ることが政治家の公約になる、われわれはそのような国に暮らしている。:

 これを読んだ私にとっても衝撃だった。その存在を知らなかったのは全く情けないが、知る機会がなかったのも事実だ。白井氏も、社会学博士であり、政治学・社会思想を専攻する(著者紹介による)者としては知ってゐさうな感じがするが、やはり知る機会がなかったと思はれる。ベルリン旅行に際して手に入れたかなり詳しい観光ガイドブックにも載ってゐなかったといふ。つまり、日本といふ国がそれを知る必要がないものとしてゐるのだ。

 「永続敗戦論」は、戦後の国のあり方を「永続敗戦」といふ造語で説明する本だが、その「議論を成り立たしめた原風景」の一つと著者は言ふ。「永続敗戦論」も「国体論」も優れた著作だと思ふが、一つ気になることがある。それは他でもない「対独戦戦勝記念碑」のことだ。改めて「戦勝記念塔」で検索すると、WIKIなどがヒットしたのだが、そのWIKIによれば、「デンマーク戦争での勝利を記念して1864年に建設が始められ、1872年に完成した。この間、普墺戦争(1866年)、普仏戦争(1870年 - 1871年)にも勝利し、これら戦勝をも顕彰する建造物となった」となってゐる。白井氏が指摘してゐるものとは別なのだらうか。位置や大きさについての記述からは同じものと思はれる。白井氏の思ひ違ひなのだらうか。もしさうなら、「原風景」云々は滑稽な話になってしまふ・・・。

 どうも解せない・・・・・・。ただ、仮に思ひ違ひだったとしても、この本への評価には影響しない。

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 今朝、いつものやうに「ビビット」を観てゐたら、この言葉が出てきた。高円宮絢子さんの結婚披露宴に相当するパーティを報道するコーナーで、皇太子夫妻が会場に向かふといふ場面、雅子さんが車の中から手を振ってゐる映像が流れた。そこで表題の表現があり、字幕も出た。

 「いただく」は謙譲語なのだが、あまりにも多用されてゐるためか、時々尊敬語として誤用される。私は以前、イオンの店内放送での誤用を指摘して直させやうとした事がある。しかし、現場では理解されず、トップに直訴してその言葉遣ひを改めるといふ回答をもらった。しかし、それは実行されず、重ねて要求するエネルギーが湧かないので結局そのままにしてゐる。

 それから数年、この誤用は増へこそすれ、減る兆しはない。それどころか、公共の放送にも登場するまでになった。もっとも、訓練を受けたアナウンサーではなく、レポーターの発言ではあるが、少なくとも報道する側の者であり、嘆かはしい。


 念のため、適切な言ひ回しを上げておくと・・・①「手を振っていらっしゃいます」あるひは②「手を振ってくださってゐます」だ。

 ①は、行為を尊敬語で表す言ひ方、②は、その行為を受ける立場である事を意識した言ひ方である。表題にした表現は、その行為を受ける立場の者を主語とし、「もらふ」ではなく「いただく」といふ謙譲語にした言ひ方である。だから、話者が主語であることを明らかにした表現なら、「私(たち)は雅子様に手を振っていただいてゐます」となる。この場面で「私(たち)」を主語にするのは適切ではないし、、仮に適切だとしても、「雅子様に」であり、断じて「雅子様が」ではない。

 このやうに説明すれば、普通は誰でも納得するだらう。しかし、通常の会話などではそこに思ひ至らず、しょっちゅう見聞きする「いただく」を使ってしまひ、「誰々が何々していただく」といふ誤用になる。今思ひ出したが、この場面を伝へるに当たって、「雅子様が笑顔を向けられ・・・」などの次にこの表現があった。だからまさしくこの誤用だった。

 
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 つい先日、靖国神社の小堀宮司が天皇を批判する発言をした、といふ話が伝はった。https://lite-ra.com/2018/10/post-4305.htmlそして、その直後と言っていいほどのタイミングで彼が辞任することになった。

 天皇批判とは「今上陛下は靖国神社を潰さうとしてゐる」といふ内容で、その理由は参拝してゐない事だ。昭和天皇は1975年に参拝したが、その3年後にA級戦犯が合祀され、以来参拝してゐない。今上もその態度を引き継ぎ、靖国参拝より沖縄など激戦地での慰霊を重視した。しかし小堀氏は、御霊はそれらの場所ではなく靖国神社にゐるのだと言ってゐる。そして、次の天皇がそれを受け継げば、70年ほども天皇親拝がないことになる。今上はそれを見越してゐるはづだから、「潰さうとしてゐる」といふ発言になったのだらう。

 ところで、A級戦犯合祀に関連して、秦郁彦がかう言ってゐる。「永芳がA級戦犯の合祀を打診した際、宮内庁の侍従次長は「そんなことをしたら陛下は靖国に参拝されなくなりますよ」と警告した。だが東京裁判に強い不満を持つ永芳は『天皇にお参りしてもらう必要はない』と合祀を強行する」 (永芳とは当時の宮司松平永芳で、戦前宮内大臣を務めた松平慶民の息子)http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e5%8f%b3%e3%82%82%e5%b7%a6%e3%82%82%e9%83%bd%e5%90%88%e3%81%ae%e3%82%88%e3%81%84%e5%a4%a9%e7%9a%87%e3%81%ae%e7%99%ba%e8%a8%80%e3%81%af%e5%88%a9%e7%94%a8%e3%80%81%e6%b0%97%e3%81%ab%e5%85%a5%e3%82%89%e3%81%ac%e7%99%ba%e8%a8%80%e3%81%af%e7%84%a1%e8%a6%96/ar-BBOgifT?ocid=iehp#page=2

 さういふ経緯があったとは知らなかったが、さうであるなら、歴代の宮司が正反対の見解を持ってゐるわけだ。興味深いのは、ともに反天皇である事だ。つまり、松永は天皇がA級戦犯合祀に反対である事を知りつつそれを強行し、小堀は参拝しないことを責めてゐる。小堀については、A級戦犯の事は無視されてゐるやうだ。なぜなら、それを持ち出せば親拝がないのは当然とせざるを得ないからだ。ともあれ、天皇のために命を捧げたとされる御霊を祀る神社の代表者が反天皇の態度を示す・・・といふのは皮肉でもある。
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 この映画は、多分小学生の時に封切られ、観てはゐないが「変な題名だな」と思った記憶がある。その後いつだったか忘れたがTVで観た。しかし内容はほとんど忘れてゐる。ただ、巨悪に挑戦し、いいところまで行くのだが最後は敗れる・・・といふ流れだったのは確かで、今回ゲオでDVDを見つけて借りてきた。

 最初に「昭和35年度芸術祭参加作品」といふ字幕が出たので、6年生の時だったことになる。三船敏郎演ずる「西こういち」といふ人物が主役で、香川京子演ずる「よしこ」との結婚披露宴がオープニングだ。西は未利用土地開発公団といふ組織の副総裁の秘書で、よしこはその娘だ。有能な秘書で出世街道まっしぐら、といふ設定だが、その公団はある建設会社と癒着してをり、不正受注と贈収賄といふ疑惑をもたれてゐる。そして末端の森山課長が逮捕・送検されるのだが、完全黙秘を貫き、上層部の摘発ができないまま釈放される。彼は遺書を携へて噴火口に向かふ。その遺書を地面に石ころで固定し、飛び込む直前にある人物に止められる・・・。

 遺体は回収不能だが、遺書を理由に自殺と断定され、葬儀も行はれる。実は自殺を止めたのは西で、あるところに匿ってをり、葬儀の会場に連れて行く。そして西は自殺する羽目に追い込んだ上層部に復讐する事を勧め、それを援助する。数年前にも似たやうな事件があり、その時は実際に自殺者が出てゐたのだが、実はその息子が西だった。生ひ立ちを含む様々な事情は、映画の終わり近くに西がよしこに語るのだが、それによると彼は非認知の私生児であり、父親は出世のために、子を産んだ愛人を捨てて別の女性と結婚した。そして、汚職に関はり、上層部の犠牲になって自殺する。西は、友人と戸籍を交換して履歴に問題のない「西こういち」として振る舞ひ、よしこに近づいて現在の状況に至ったのだった。その友人は、匿ふ家を提供するなど復讐の全面的な協力者だ。

 だから、森山に勧めた復讐は彼自身の復讐に付随したものと言へる。その手段として、公団の管理部長を追ひ詰める。彼は西の父と森山を直接自殺に追ひ込んだ人物で、事は順調に運び、彼を動かした上層部にも手が届く。そして、いよいよ本当に悪い奴である副総裁らをあと一歩といふところまで追ひ詰める。しかし・・・


 森山は気の小さい人物で、復讐のために冷酷にはなりきれない。それが彼を抱き込んだ西の計画を破綻させはしないかと、映画を観る者は不安になる。そしてそれは的中してしまふのだが、彼が西に言ふ台詞は60年経った今でも説得力がある。曰く「役人は上司の不利になる事は絶対言はない」・・・安倍首相の疑惑に関して、佐川氏や柳瀬氏が国会でどう答弁したか・・・一方、役人を辞めた前川氏はどう言ってゐるか・・・そして、安倍の疑惑を隠すための公文書改ざんでは自殺者が出てゐる・・・。


 実は西にも冷酷になりきれない弱みがあった。それは復讐のための手段として近づいたよしこに惚れてしまった事による。自分の生ひ立ちなどをよしこに語ったのもそれゆゑなのだが、森山の人間味(弱さでもあるが)とよしこの純粋さが相まって、結果として西を破滅させる。それにはよしこの父の狡猾さが決定的な役割を果たすのだが、それを知ったよしこは生ける屍になってしまふ。彼女をかわいがってゐた兄も、父と絶縁する。最後まで冷酷だったのは戸籍を交換した友人だが、西が、酔っぱらひ運転で貨物列車に衝突、といふ形で殺されてしまひ、手の打ちやうがない状態に絶望の叫びを上げる。結局、一番悪い奴らがゆっくり眠ることになるわけだ。
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丸山恒平

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1949年1月生まれ、還暦を期にブログを始めました。記述することは多岐にわたります。
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