重力は存在せず、エントロピーの副次的効果として見かけ上出現するといふ学説が発表された。この記事によると、オランダのエリック・ヴァーリンデといふ人の新説で、アインシュタインの一般相対性理論より優れてゐると主張してゐる。

 何が優れてゐるかといふと、ダークマターの存在を前提しなくても重力レンズの観測結果を説明できるからださうだ。ダークマターは、銀河の回転速度が「観測されている物質」だけのデータから計算されたものよりも速いことから存在が想定されたもので、それを考へずに同じ結果が得られるなら、その方が優れてゐるのは確かだ。

 その説の根幹は、冒頭に書いたことなのだが、これが全然わからない。この世界はエントロピー、即ち乱雑さの度合いが増大する方向に動くのだが、その結果重力があるやうに見える?もっと詳しく知りたいのだが、おそらく論文を読んでもちんぷんかんぷんだらう。とはいへ、せめて概略でも紹介してくれてゐたら少しは分かったかもしれない。今後、さういふ記事があれば読んでみたい。

 ともあれ、重力はニュートンの時代から確実に存在するものと考へられ、アインシュタインによって、時間や空間との関係も考慮されるやうになった。近年痕跡が観測され、存在が裏付けられたた重力波も、アインシュタインが予言したものだ。さういふことも含め、重力に関する研究は相対論を前提にしてゐる。ただ、量子論とは相性が悪い。極微の世界では別の法則が働くのだ、といふのが現在の説明だが、ヴァーリンデ説はそれを根本的に解決する可能性があるらしい。

 今気づいたが、「ニュートン」が特集するかもしれない。28日発売なので、早くても2月号だらう。
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あるサイトに、ベテルギウスの超新星爆発が近いといふ記事があった。

 ベテルギウスは、オリオン座が想定する英雄オリオンの右肩の赤色巨星だが、直径が太陽の約1000倍、距離が640光年といふのは知らなかった。それがそろそろ寿命を迎へ、超新星爆発が近いと言ふ。明日でもおかしくはないとの事で、ひょっとすると、生きてゐるうちに見られるかもしれない。

 そもそも超新星爆発はめったにない現象で、たしか平安時代の文献にそれと思はれる極めて明るい星の記録があったはずだ。日本ではそれが唯一と記憶してゐる。もしさうならざっと千年ぶりになるのだが、それを見られるならものすごい幸運だ。しかも、ベテルギウスはかなり近いため、その明るさが際だつ。三日月くらいとも、昼でも見えるくらいとも推定されてをり、後者なら「二つめの太陽」となる。とはいへ太陽よりはかなり暗いのだが、昼間に太陽と超新星が輝くとすれば大いなるみものだ。それは数週間続くらしいので、雨や曇りの日があっても心配には及ばない。また、もし爆発が冬ならば、オリオン座は右肩が異常に明るい状態で見えるわけだし、その明るさが「二つめの太陽」ほどなら、白夜のやうな光景になるかもしれない。

 いづれにしても期待が高まるのだが、一つだけ気に掛かるのは、オリオン座の一角が消えてしまふことだ。かなりの違和感があるだらう。冬の星座の代表といふ輝かしい位置づけにかげりが差すかもしれない。それは残念だが、千年ぶりの光景を見ることはそれを補って余りある。

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 人工知能といふ言葉はかなり前からあると思ふが、最近は英語の頭文字を取って「AI」と言ふことが多い。それはともかく、いよいよ「知能」といふにふさはしくなってきた。ここでは、グーグルが開発した「Alpha GO」のことを取り上げる。

 碁を打つソフトは多分30年以上前に登場したが、当初は初心者レベルで、物足りないものだった。また、おそらく同じ頃、オセロ・チェス・将棋のソフトもあり、25年ほど前に私が手に入れたオセロのソフトはかなり強かった。日進月歩のコンピューター技術で、変化のあまり多くないオセロはさほど時間をかけずに強くなったのだらう。もっとも、私の腕前も大したことがなかったから、私より強いといふだけで、客観的な強さは知らなかった。

 盤上ゲームは、相手の手が見えるといふ意味で不確定要素がなく、必勝法があるらしい。ただし、それを極めるのは難しい。そしてその難しさは変化の多さに関係する。オセロはさほど多くはないので、コンピューターの能力が向上して必勝法をマスターしたらしい。次にチェスがその域に到達し、人間の世界チャンピオンが勝てなくなった。そして将棋、これはチェスよりはるかに変化が多く、なかなか難しかったが、2年ほど前にトッププロが勝てなくなった。

 さて囲碁である。囲碁の変化は10の200乗などと言はれる将棋の比ではなく、10の500乗とか600乗とかいふレベルである。そこで、しらみつぶしに変化を極めることは超高性能のコンピューターでも不可能とされる。だからこそ、第五世代でもアマ初段か二段くらいにしか相当しなかった。しかし、モンテカルロ法といふ方式が編み出され、グンとレベルアップした。これは、ある局面での着手をランダムにいくつか選び、それぞれについて終局までの変化を並べ、最も勝率のよかった手を実際に打つといふものだ。「いくつか」の実数は知らないが、とにかくプロに三子か四子まで肉薄した。

 それでも、まだまだトップにはほど遠い。碁打ちの間では、トッププロといい勝負ができるのは早くても数年後とか、数十年後とか言われてきたが、私は永久に無理ではないかと考へてゐた。

 ところが、昨年秋、Alpha GO が登場してヨーロッパチャンピオンを破った。そして今年、韓国のイ・セドルに対局を申し込んだ。ヨーロッパチャンピオンはプロとしては二流か三流だが、イ・セドルは正真正銘の世界トップクラスである。彼は承諾し、3月に5番勝負を打つことになった。


 さてそのAlpha GO だが、最大の売りは「Deep Learning」である。詳しいことはわからないが、学習できるといふことだ。これまでの囲碁ソフトは、無限に近い変化の一部を記憶し、それをベースに着手を選択するのが基本で、「一部」をできるだけ多くすることで強くなってきた。そして、モンテカルロ法が「鬼に金棒」の金棒のやうな役割を果たし、一つの壁を越えた。Alpha GO は、それらを新たに「鬼」とし、Deep Learning を「金棒」とすることでさらなるレベルアップを果たしたのだ。プロやアマ高段者の碁を1000万局記憶する。加へて、自分で白黒両方を打って研究するのを「一人碁」といふが、それを一日100万局できるといふ。そしてそこから学習して新たな手段を創出することができるらしい。まさしく「AI」である。


 注目の5番勝負は、第4局以外すべて勝ち、4-1で終わった。セドルは、戦前のインタビューで「一つでも負ければ私の負け」と語ってゐたが、逆に一つしか勝てなかったのだ。彼は、ヨーロッパチャンプとの碁を並べて自分には定先くらいと認定したらしい。だから互い先で負けるはずはないと考へたのだ。しかし、半年の間に、学習してさらに強くなってゐたといふのが実態のやうで、その上達スピードは驚くべきものだ。

 世界中の碁打ちが衝撃を受けた。私もその一人である。永久に勝てないどころか、数年ですらなく、今年勝ってしまったのだ。ただ、1敗したことで弱点があることもわかった。2-0の段階で、私はセドルが一つも勝てないのではないかと危惧したのだが、少しホッとしたことではある。もっとも、その弱点も学習によって克服するかもしれない。さうなればいよいよ無敵になってしまふわけだが、これまでの経過からその確率は高いと思はれる。かかる時間は数ヶ月、長くても1年くらいか。ひょっとすると、ひと月くらいでさうなるかもしれない。

 
 そもそも、AI技術には特異点といふものがあり、そこに到達すると人間を超えるとされてゐる。それを「シンギュラリティ」といふらしいが、ロボットが反乱を起こすとか、AIが世界を征服するとか、SFの世界で楽しんだり驚いたりしてゐたことが現実に起こるかもしれない。それは2050年頃と予測されてゐるとあるメルマガで知ったが、最近2029年といふ説も目にした。少なくとも盤上ゲームの世界では、シンギュラリティに達した、あるいはまもなく達すると言へるかもしれない。


 付記するが、グーグルの目標はは囲碁で人間に勝つ事ではなく、医療その他の分野で Deep Learning を行ふAI を活用したいわけで、そのアピールの場として囲碁を選んだらしい。実際、イギリスの医療機関との契約が成立したといふ未確認情報もある。とりあへず、人類の幸福のためにAIを活用するわけだが、シンギュラリテ以後は何が起こるかわからない。ちょっと恐ろしい気もする。
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 NASAが、およそ1400光年のかなたに地球とよく似た惑星を発見したといふ。ケプラー望遠鏡でみつけたので、「ケプラー452b」と命名されたが、地球の「いとこ」のやうなものださうだ。

 それを従える恒星が太陽より15億年ほど古く、直径や表面温度がほぼ同じであること、恒星とケプラー452bとの距離が1天文単位に近く、直径は地球の1.6倍、公転周期も385日と似てゐることがわかってゐる。そんなことまでわかるのか、と驚かされるが、それらから水、そして生命の存在が推定できるさうだ。だから、太陽を地球の親に喩えれば、太陽の兄の子供、従って「いとこ」ということになるわけだ。 

 2011年12月に「ケプラー22b」のことを書いた。これは600光年で、今回のよりかなり近いが、「いとこ」といふ表現はされてゐなかった。その2倍以上ではあるが、1400光年といふのは、天文学では至近距離と言っても過言ではない。銀河系の直径の1.4%でしかないからだ。そのことも太陽の「兄」とする根拠になるのだらう。とはいへ、行く事はもちろん、光速による通信さへ不可能であり、その意味ではやはり途方もなく遠い。ただ、その惑星は地球より10億年前後古いと思はれるから、もし人間のやうな生命体が存在するなら、文明は比較にならないほど進んでゐるはずである。すると・・・向こうはとうの昔に地球をみつけ、光速近くで飛ぶ宇宙船を持ってをり、1400年をなんらかの方法でクリアして・・・とSF的な想像がわき起こってくる。
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 「○○依存症」といふのがたくさんある。この言葉を聞くやうになったのは、よく覚えてゐないが20年ほど前からではないだらうか。依存「症」といふからには病気なのだが、詳しいことは知らなかった。しかし、ちょうど1年前に発刊されてゐた本でそれが脳の病気であることがわかった。

 中野信子といふ人の「脳内麻薬」(幻冬舎新書)である。それによると・・・

 人間が快楽を感じる時、脳内ではドーパミンといふ物質が分泌されてゐる、といふより、ドーパミンが分泌されることで快楽を感じる。いや、人間だけでなく、動物でもさうだ。ただ、ヒトには他の動物にはない、未来のために作物を栽培するとか、当面何の役にも立たない科学や芸術に力を注ぐとかの特性がある。それらのことは、本来生理的欲求とは矛盾するのだが、「がんばってゐる自分へのご褒美」としてドーパミンが分泌される。その効果に生理的な快楽との区別はない。

 さて、このヒト特有の快楽は生理的な快楽に打ち克つほどのものなので、一つ間違うとがんばらずにご褒美だけを求めるやうになる・・・これが依存症である。もう少し詳しく言ふと、ドーパミンを放出する側と受け取る側があり、それがセットになってゐるのだが、このセットが働くと快楽を感じ、脳内に記憶される。従ってそれを求めるやうになるのだが、逆の作用をするセロトニンといふ物質が無制限に快楽を求めることを抑制してゐる。このバランスが崩れると依存症になるわけだ。麻薬や覚醒剤、そしてアルコールやニコチンにはさうさせる働きがあるため、依存症を起こしやすい。


 うーむ、なるほど・・・ところで私は愛煙家だが、果たしてニコチン依存症になってゐるのか・・・どうもそんな気はしないのだが、よくわからない。やめたくてもやめられない、といふ状態なら依存症といふ判断になるらしいが、やめたいと思ってゐないので、判断がつかないのだ。また、禁煙の場所がずいぶん増えたが、数時間さういふところにゐても、吸ひたくてたまらないといふことにはならない。とはいへそこから解放されると早速吸ふので、やはり軽度の依存症なのかもしれない。

 さてをき、このやうな説明には初めて接した事であり、その点で満足できる本だった。読んでゐる最中にもドーパミンが分泌されてゐたんだらうな^^
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