あるブログによると、江戸時代の末期、江戸市民の喫煙率は97%くらいだったらしい。根拠は三河屋弥平次といふ煙草屋が1820年に著した『狂歌煙草百首』といふ書物である。詳しくはそのブログを読めばわかるのだが、弥平次は、タバコの生産量と江戸での流通量、及び江戸の人口から推計してゐるさうだ。ただし、人口についてはこのブログの筆者の推計といふ読み方もできるので、ちょっとわかりにくいが、その人口推計は一般に言はれてゐる110万である。
 
 浮世絵には、キセルを手にした美人画もあるので、男女の差はあまりなかったかもしれない。筆者は「江戸の町の喫煙率は老若男女問わず、97%」と書いてゐる。

 さて、これだけ高い喫煙率だった江戸市民に肺ガンなど肺の病気が多発したといふ記録はないさうだ。そのことはあるメルマガで知ったのだが、確かにさういふ話を聞いたことはない。医学の進歩で病気の分類が細かくなり、昔はよくわからない病気とされてゐたものが実は肺ガンだった、といふことはあるかもしれないが、それにしても多発といふ印象はほとんどない。平均寿命はかなり低かったが、それは幼児の死亡率が高かったことや、医学の未発達によって不治の病が多かったためらしい。喫煙率の高さと関係があるといふ研究結果は聞いたことがない。さういふ研究は不可能に近いのではないか。

 以前にも書いたが、管見では医療費の増大は寿命が延びたことによるものが相当部分を占めてゐる。寿命は延びても、健康寿命はそれより低いからだ。生活が豊かになって、貧しい頃なら置き薬などで対応した程度の不調でも病院に行くやうになったこともある。2025年問題と称されるものが語られてゐるが、それは私も属する団塊の世代がすべて75歳以上になることで、医療費のさらなる増大が予想され、健保財政が破綻するかもしれない・・・といふ問題が含まれてゐる。団塊世代も今ではかなり喫煙率が下がってをり、高齢による治療や介護の必要が多くの人に発生するのが大半の理由と思はれる。

  厚生労働省の推計によれば、2025年の医療保険給付は総額54兆円と、現在より12兆円以上増える見通しだといふ。膨大な額で、仮に喫煙率が下がって病気が減ったとしても、焼け石に水でしかない。つまり2025年問題に喫煙率はほとんど関係ないし、この推計は管見を裏付けるものでもある。


 だんだん話がそれてしまったが、言ひたかったのは、タバコと健康の関係についてよく言はれてゐることの多くはデマゴギーではないだらうか、といふ疑問である。
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1949年1月生まれ、還暦を期にブログを始めました。記述することは多岐にわたります。
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