この社会は悪い方向に進んでいる?  その2

では、「精神の豊かさ」とはいったい何だろうか。適度な人間関係が一つの要素であることは疑いない。家族の絆・友人や隣人との交際は豊かな精神生活に寄与する。また、仕事や趣味も精神の豊かさをはぐくむ。仕事にはストレスがつきものだが、一時的に心の豊かさが損なわれても、乗り越えればその経験が人間としての厚みに転化する。「生き甲斐」という言葉は、恋愛・子供への思い・仕事や趣味に打ち込む姿勢など人生の様々な局面で使われるが、ある意味、精神の豊かさの象徴かも知れない。少し乱暴だが、生き甲斐を持っていれば豊かな精神生活を送っているのだ、とも言えよう。
 だが、「精神が貧しくなった」と言う場合、そういう自己完結的な意味でなく、主にゆきずりの他者との関係を頭に入れて発言しているように見える。やはり人間関係の希薄さが起点だからと思われるが、具体的には「他者に対する思いやりが少なくなった」、「他者の痛みを自分の痛みとして感じられない人が増えた」などと言われる。イジメや凶悪犯罪の多発はその現われだという。それらのことは確かに他者との関係での心の貧しさで、それが犯罪などにつながるというのもその通りだろうが、では貧しい心の持ち主による犯罪など、昔はなかったのだろうか。間違いなくあった。では増えているのだろうか。一見増えているようだが、報道、特にテレビの影響を考える必要がありそうだ。
 テレビ局の数は、草創期の50年前に比べると二倍以上に増えており、放映時間も長くなっている。いわゆるワイドショーも多く、芸能人の話題などともにその種の事件がしつこいくらい流される。視聴者はそういう番組を好んで見るから、その種のニュースに接する機会は数倍に増えているのだ。 しかし、ものの本によると凶悪犯罪や少年犯罪は実際には横ばいか減っているらしい。であれば、知る機会の増加がそういう錯覚を誘発していると言えるだろう。
                                                       (つづく)
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1949年1月生まれ、還暦を期にブログを始めました。記述することは多岐にわたります。
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