オフサイド

私はサッカーを見るのが好きではない。あまり点が入らないのに目を離すとゴールが決まっていたりする、という単純な理由からだ。そういうわけであまり見ないから、ルールの理解も乏しく、中でもオフサイドがわからない。

 知っている人に尋ねてみたが、納得できる答えにたどりつくことはできないままでいた。ただ、サッカーを面白くしている重要なルールらしいので、ネットで調べたりもした。その過程で「オフサイドはなぜ反則か」という本を知ったのだが、それからひと月ほどたって読んでみることにした。

 ところが、予想をはるかに超えて実に面白い内容だった。サッカーはフットボールの一形態だが、元々は村祭りの一大イベントだったという。それは村全域を競技場とし、村人の大半が参加し、二組に分かれて村はずれに運ぶためにボールを奪い合う遊びだった。ほぼ半日かけて決着するようなもので、祭りである以上、あまり早く終わっては面白くないという共通意識があった。

 それが次第に空き地で行われるようになり、さらにイギリスの名門といわれるいくつかの学校でもスポーツとして行われることになる。交通通信の未発達な中世、各地で独自にゲームが行われて交流はなかった。学校でも事情は同じで、イートン校のフットボール、ラグビー校のフットボールなどが別々にルールを整えていった。

そういう歴史を踏まえた上で、著者は主にラグビー校のルール整備を取り上げている。初期のゲームでは常に、ボールを奪おうとして両チームがぶつかりあうかたまりをつくることになる。その奪いあいこそがゲームの醍醐味で、そこにいないことは「男らしくない」とされた。オフサイドとは「off his side」、要するにそのかたまりから離れていることを意味している。

 ただ、かたまりの中でケガをすることもあり、その際はオフサイドにならざるを得ない。ところが、中にはそれを装ってオフサイドの状態になる者もいた。そしてかたまりの中からボールを受け取って走り出す。すると得点に結びつきやすいわけだが、村祭りの時代からの伝統は生きており、そういう策略を許すと早く終わってしまって面白くない。男らしくないし、ゲームの精神にも反するので好ましくないとされたが、本当にケガをして・・・ということもあるので反則とはされなかったという。ちなみに、かなり長い間、1点入ればゲームは終了で、これも祭りに由来し、5日かけても得点がなければ引き分け、という決まりすらあった。


 その後、限られた時間内に得点を争うゲームに移っていき、オフサイドの意味も変化しつつ、アソシエーションフットボール即ちサッカーやラグビーフットボールなどが近代的スポーツとして成立していく。それらフットボール由来のゲームにはオフサイドがあるが、サッカーが一番わかりにくく、アメリカンフットボールでは痕跡ほどしかないそうだ。


 オフサイドがよくわかったので、これまでとは違った見方ができるようになったが、点が入りにくいことは間違いないので、見るならやっぱりラグビーの方がいい。
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まとめ【オフサイド】

私はサッカーを見るのが好きではない。あまり点が入らないのに目を離すとゴールが決まっていたりする、と

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