「お若いですね」

 他人に向かってこの言葉を発するのには三つか四つの場合があるようだ。

 まず、単純に自分より若い(おおむね五つ以上か?)人に言う場合、次に、ある地位にふさわしいと考えられている年齢があり、それよりかなり下の年齢だった場合、また、見た目が実年齢より若い場合、そして最後に、ある状態や行動がふさわしく思える年齢より実年齢が高い場合である。

 第二の場合の例としては、大会社の部長に会ってみたら三十代前半だったとか、高梨沙羅選手に対して言うような事がある。第三の場合には、顔はもちろん、体型や声も含まれる。そして最後のケースは、第三の場合の派生とも考えられるが、いわゆる「老いてなお盛ん」というものだ。

 これについて、「新明解」は面白い事を書いている。「若い」の語意として、肉体的にも精神的にも活力のある状態を挙げ、その運用として、「年齢相応に年をとっているとは感じさせない中高年の人に対して、半ば畏敬の念、半ば冷やかしの気持ちを込めて用いることがある」という記述があるのだ。


 たまに、保険や金融商品のセールス電話がかかってくる。ヒマな時は応対するのだが、ほとんどの場合「お若いですね」と言われる。声の印象によるものだが、10歳くらい若く思われることが多い。もちろんお世辞なので額面通りに受け取っているわけではないが、悪い気はしない。


 ところが実は、私はこの「お若いですね」というのが嫌いなのだ。というのは、新明解にある「半ば冷やかし」というニュアンスを感じるからである。ひょっとすると、言う方は「畏敬の念」(というほどおおげさではないが)に重きを置いているかもしれない。しかし、受け取る方として、即座にそう感じることは少ない。会話を重ねていけばその辺の度合いがわかるのだが、通り一遍の挨拶代わりならそのチャンスはあまりない。

 だからというわけでもないが、時に私はひねくれた対応をする。「若いったって、40歳は60歳より若いけど、60歳も80歳からみれば若いんだよ、所詮比較の問題さ」・・・社会で活躍する人達は、いまやほとんどが自分より若い。そういう人が「お若いですね」と言う場合、第三あるいは第四の意味であることは当然わかっているのだが、どうしても冷やかしの含みがぬぐい去れないのだ。電話セールスならお世辞であることがはっきりしているし・・・。

 これは個人的な感覚だが、声の印象から言うのなら「若々しいお声ですね」と言ってもらいたい。「若々しい」は、まだ冷やかしを含む使い方が一般的ではないように思うからだ。私が初対面の人に言うときはこれを使っている。まあ、ささやかな抵抗に過ぎないのだろうが^^
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滅多に言われないですが…

「若い」なんてめったに言われないので、お世辞でも言われると嬉しいです。
先日の大会で、打ち終わった後にすぐに対局があったので打とうとしたのですが、その時に大会の進行役の方に「若いね。休んでもいいよ」と言われたのを覚えています。
冗談半分とはいえこの日記を見て考えてしまいました。

残念ながら、見た目で言われることはまだないのですが。
小学生の時に「幼い」と言われたくらいでしょうか…

こんにちは

コメントありがとうございます。

 マカロニさんは正真正銘の若者なんだから、わざわざ「お若いですね」と言う必要がないんですよ^^

 
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丸山恒平

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