「自虐史観」 その2

 さて、「負の部分」とは、対外的には日韓併合、満州建国、東南アジア侵略、日中戦争、国内では治安維持法、二・二六事件から軍部台頭、無理な戦時体制などをそのように受け取った。しかし、日本はダメな国という印象を持ったことはない。これらは確かに良くない部分だが、明治に入って近代化を推進し、わずかの期間でそれを成し遂げて強国になったのは、日本人の優秀さの表われで、十分誇っていい。一方、かつて手本だった中国は取り残された。孫文が登場してようやく近代化に踏み出したが、遅きに失した感がある。

 こういう見方には、当然教師の影響もある。日本史担当の先生は、国立大学の東洋史学科出身で当時35歳、日教組の活動にも熱心だったが、授業や課外活動でそういう素振りは全くなかった。皆に人気があり、卒業後も私を含めてかなりの生徒と交流があった。

 まさしく、戦後の歴史学界主流に属し、かつ「つくる会」などが毛嫌いする日教組の活動的な一員だった先生の教えを受けた私は、近代史に汚点はあるものの日本が好きで、日本人であることに誇りを持っている。「自虐史観」の教育を受けると、自国に誇りを持てなくなるそうだが、私は戦後教育の鬼っ子なのだろうか。そうは思えないのだが・・・。

 高校卒業後も折に触れて日本史を勉強してきたが、基本的な見方は変っていない。そして、自分の史観を「自虐」などという卑屈な言葉で表わされることに、大いに反発を感じている。

 そういうあんたの史観はいったい何だ、「自由主義史観」などとカッコよく名付けているが、この国を破滅させかけた皇国史観の焼き直しではないのか? というのが、やや品位に欠ける私のひとことである。
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genre : 学問・文化・芸術

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守る?護る?

こんにちは
歴史のことなど日ごろ考えないので、今回の記事に関連して、おもいつくままに書いてみます。
そもそも、戦争なんてのも、複雑な背景があるのに、歴史の教科書では信じられないくらい単純化しているということを教えたうえで、自ら史観を組み立てる材料を提供するくらいしか教科書はできないだろうと思っています。
たとえば、明日、アメリカを中心とする国連軍が仮に北朝鮮を空爆したとすると、その原因を、教科書ではおそらく四百文字くらいで表現するのでしょうから、無理がしょうじます。
歴史の教科書での勉強というのは、年代ごとの、おおきな出来事(イベントといってもいいでしょう)を教える程度だとたかをくくったほうがいい教科書ができるでしょう。
ところで、憲法って、守る(遵守す)べきものだとおもっていましたが、護る(保護?)ものだという主張が以前からなされていて、それが、自虐史観好きの人と妙に重なるような気がしています。
史観はことばにできなくても自前のものを持て、ということと、憲法でも会社の内規でも、規則は守れ、ということを私は思っています。 ついでに、規則は、現実にあわなくなったら、小手先の解釈ではなく、きちんと変えたほうがいいと考えています。それが、ルールを守ることにつながると思っています。ちょっと横道にそれまして・・・・失礼しました。

コメントの後半について

とりあえず、法(憲法から社則や町内会規約などまで)は「守る」べきものです。しかし、ある法が適切でないと考える人がいるのも当然です。その場合、それを主張し、多数を占めることを目指すのが民主主義のルールですが、処罰を受けることを覚悟の上で法を守らないという選択もあります。

ずっと続いている憲法論議は、例えば9条を不適切と考えて改正を主張する人と、適切と考えて護憲を主張する人との論争であり、言論の自由の枠内での健全な現象だと思います。ただ、思想的なバックボーンの対立という面が強いのは事実で、それが八歩さんの印象につながるのも理解できます。一方、60年という時間が、その思想的対立から離れた議論を生みだしているようにも見えます。

私は、ある立場の人々から嫌いな呼称をつけられている史観の持ち主ですが、40年ほど前から、9条は改正すべきと考えています。ここでは深入りしませんが、改憲か護憲かという、よく言われる単純な二者択一をするつもりはないことを表明しておきます。
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