加計学園の問題

この問題はあるサイトで2月か3月に知ったのだが、4月ころからTVでも扱はれるやうになった。その後どんどん広がり、国会でも取り上げられるに至ったのだが、未だに真相が明らかになってはゐない。しかし、前川氏の登場からかなり多くの情報が流れたので、自分なりの推測ができるほどにはなった。以下、それを書いてみる。

 加計学園は獣医学部を作りたいといふ希望をかなり以前から持ってゐたらしい。しかし、文科省には獣医学部の新設は不要といふ方針があり、それには獣医学会の意向が反映してゐたやうである。これが第一のポイントだ。

 一方、愛媛県は県の活性化のために学園都市構想を計画し、土地を用意していくつかの大学に話を持ち掛けたが、反応したのは加計学園だけだった。そこで両者の利害が一致したのだが、文科省の方針が壁となって実現できないまま年月が経過した。

 さて、安倍首相が規制緩和の一環として獣医学部の新設を打ち出した。それがいつの事か正確には知らないが、多分去年だらう。そして「岩盤規制」にドリルで穴をあけるといふ謳ひ文句で、自分の手柄とした。ところが、加計学園の理事長が彼の「腹心の友」だった事で、友達への便宜供与だったのではないかといふ疑ひを持たれる事になった。これが第二のポイントである。


 検討すべき第一のポイントは、獣医学部の新設が本当に不要だったのかである。安倍首相サイドの言ひ分によればさうではなく、獣医学会の身勝手が新設を阻んでゐただけである。つまり、既存の獣医たちや獣医学部が、自分たちの既得権を守るため文科省に働きかけ、文科省もそれに応へたといふ構図である。

 しかし、獣医の数は現状で不足はなく、従って獣医学部を新設する必要はないといふ指摘もある。それによれば、全国一律に過不足ない状態ではなく、いくつかの問題点もある。その主なものは公務員獣医の不足で、愛媛県もさうだったらしい。だが、それは公務員獣医の給与が低い事、ペット獣医を希望する者が多い事などが理由で、獣医を増やすのはその解決にはならず、むしろ供給過剰を招くだけといふ。


 第二のポイントでは、森友学園の問題と似た形になってゐる。最高レベルの公人である首相が、一私人たる自分の友人のためにその権力を使って行政を動かしたのではないか、といふ疑念だからだ。

 この点については、前川氏の発言が注目される。「官邸の意向」がキーワードなのだが、文科省内部からもそれを裏付ける文書などがポロポロ出てきた。それらに関する一連の動きからは、安倍首相の”友達優遇”が見え隠れする。前川氏と山本地方創世相の発言を比べると、どう見ても前者に分がある。真相はまだわからないが、安倍不利の公算が大きい。前川氏の「下半身ネタ」が取り沙汰されたのも、彼の人間性を貶める事で発言の信憑性を下げる狙ひだったやうに思はれる。

 もちろん、安倍首相が公式に認める事はあり得ないが、「広域的に存在しない地域に」「一校だけ」とされてゐたのに、今後は全国展開させると言ったのは明らかな矛盾で、加計学園の印象を薄めるための場当たり発言としか考へられない。自民党内にも「なんて事を言ってくれたんだ」といふ困惑があるらしい。「こんな人たち」もさうだったが、安倍晋三にはその場の感情に任せて不用意な発言をする傾向があり、総理大臣としては如何なものかと感じる。


 ともあれ、第一点について私に判断能力はないが、第二点はさほど的を外してはゐないと思ふ。仮に、一校くらいは新設してもよいといふのが実情だったにしても、その一校が加計学園になるやうに仕向けられた事はかなり事実に近く、それに安倍晋三の意向がが直接影響したかどうかは不明だが、「忖度」が働いた事は十分考へられる。


 
 ここまで書いた後、安倍首相も出席する閉会中審査がある事を考へてエントリーを保留してゐたが、それを見て最重要と思った一点に絞って追記する。

 前川氏と和泉氏の発言の差である。前川氏は、和泉氏が「首相の口からは言へないから私が言ふ」との前置きをして自分に伝えたと言った。一方和泉氏は、そんな事を言へば記憶に残るはづだが、記憶がないので言ってゐないと思ふとした。そして、伝へた内容は「スピード感を持ってやってほしい」といふ事だったと発言した。内容については前川氏も肯定したが、わざわざ前置きするからには加計学園の事だと思ったと言ふ。当時、首相と加計氏が親しい間柄である事を知ってをり、単に「スピード」の事なら首相の口からも言へるといふのがその理由だ。

 つまり、「首相の口からは言へないから」といふ前置きがあったかどうかが大問題なのだ。そしてそれは、言った言はないの水掛け論であり、どっちが信用できるかに帰着する。そこで両者の発言の仕方に注目すると、前記の通り、前川氏は明言してゐるが、和泉氏は明言してゐない。そこからは言ったのだらうといふ推測が優勢になる。

 一般に、「記憶にない」といふのは逃げ口上として使はれる事が多い。ロッキード事件で小佐野賢二が「記憶にございません」を連発し、流行語にもなった事を思ひ出したのは私だけではあるまい。れんほう氏は、安倍首相への質問に立った中で「都合の良い事は記憶が確かで、都合の悪い事は記憶がない・記録がない・・・」と指摘してゐた。これは、多くの国民が感じた事だらうと思ふ。

スポンサーサイト
line

comment

Secret

line
line

line
プロフィール

丸山恒平

Author:丸山恒平
FC2ブログへようこそ!
1949年1月生まれ、還暦を期にブログを始めました。記述することは多岐にわたります。
コメント歓迎・反論歓迎・トラックバック歓迎・リンクフリーです。

BLOGRAMに登録しています。できればカレンダーの下のタグをクリックしてください。

line
最新記事
line
最新コメント
line
最新トラックバック
line
月別アーカイブ
line
カテゴリ
line
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
line
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
line
フリーエリア
line
フリーエリア
line
sub_line
検索フォーム
line
RSSリンクの表示
line
リンク
line
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

line
QRコード
QRコード
line
sub_line