「ベニスの商人」

 なにげなくTVのチャンネルをいじっていると、洋画をやっていた。なんとなく好みの傾向のものらしく思えてしばらく見ていると、それは「ベニスの商人」だった。しかも、まもなくクライマックスの裁判の場面になった。

 超有名な話だが、私は小学生のとき漫画で読んだだけだ。あらすじもよくわからず、ただ、シャイロックが血も涙もない金貸しで、借金のカタに肉を切り取ることを要求したのに対し、ポーシャが裁判官に変装してあの名判決を下す、ということしか覚えていない。

 判決の場面は、結末がわかっているので落ち着いて見ていた。大岡裁きを思わせるようなものだが、大岡裁きは越前守その人が法であるような解決法であるのに対し、ポーシャはあくまでも成文法と証文に基づいて結論を導く。そしてその解釈に、アントニオを救うための工夫を盛り込む。

 彼女は、何度もシャイロックに慈悲や人間的心情による解決を勧め、彼が「「証文に書かれていない」ことを理由に拒否するのを確かめる。その上で、1ポンドの肉を切り取ることを認める。しかし、まさにナイフをアントニオの胸に突きつけるとき、「待て」と声をかける。

 そして、聴衆も、映画を見る者も喝采をあげる名判決の後半に移るわけだ。曰く、「一滴の血も流してはならない。肉は正確に1ポンドでなければならない」。それは「証文に書かれていない」からだった。


 ここからは漫画になかったことだが、続いてシャイロックに対し、ベニスの法に基づく措置が告げられるが、それは彼の破滅を意味するものだった。アントニオの意思によってそれをまぬがれるが、その条件に「キリスト教に改宗すること」が挙げられていた。

 シェークスピアはシャイロックをひどい人物に描いているわけだが、宗教的な対立も内包されていたようだ。それほどキリスト教とユダヤ教の対立は激しかったのだと思われる。これは今回初めて知ったことである。
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日蓮宗と創価学会みたいな関係なんでしょうね、ユダヤ教とキリスト教は。
いけない、そんなことをいうと、キリスト様にもうしわけないですね。

なるほど

前のものを母体としているという意味ではそうでしょう。ただ、創価学会は立正佼成会などと同様、あくまでも日蓮宗の内部団体で、日蓮を開祖と仰ぐのも妙法蓮華経を根本経典とするのも、当然ながら共通していますね。
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