「自虐史観」と無縁の若者

日本史が好きで、社会人になってからは特に太平洋戦史をよく勉強している、という34歳の男性と少し話す機会があった。

 私の関心は、彼がいわゆる自虐史観の持ち主なのか、またはそれを攻撃する側の人物なのかという点にあった。話してみてわかったのは以下のようなことだった。

 彼は高校で日本史を習ったが、それを通じて日本がダメな国という認識を持つことはなかったし、教師もことさら負の部分を強調する教え方はしなかった。そして「日本人でよかった」と思っており、友人たちもほとんど同じである。

 私の感覚とよく似ており、つくる会を中心とする勢力が主張する「戦後の日教組教育を受けた者は、自虐史観に毒され、自国に誇りを持てなくなっている」ということは、全然当てはまらない。もちろん、たった一人の話から全体を類推することはできないが、少し安心したのは事実だ。

 ついでに、太平洋戦争を途中でやめるチャンスはなかったのかを聞いてみた。するとレイテ沖海戦の後がそうだったという。ただ、連合国は天皇制の解体を要求していたから現実には無理で、ポツダム宣言にはそれがなかったから受諾できたのだ、という見解を披露してくれた。

 なるほど、してみると連合国(実際はアメリカ)にも、天皇制の評価について判断ミスがあったと言えるのかもしれない。天皇制解体をはずせばレイテで終戦、ということになったかどうかは検証のしようがないが、もしそうなっていれば、太平洋戦史は現実のほぼ半分になり、硫黄島・東京大空襲・沖縄戦・広島長崎の原爆などは避けられたことになる。随分様相が変わるわけだが、同じ敗戦でも悲劇的な要素が少ない分、戦後の反戦(厭戦?)気分は減じていたかもしれない。しかし当然ながら、我々は仮想より現実を受け入れるしかない。
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