女系天皇

昨年、次男に男の子が生まれた。長男には女の子が二人いて、私にとっては三人目の孫が初めての男の子だったわけだ。

 その時の兄弟の会話をあとで知ったのだが、これで○○家は断絶しないな、ということを真っ先に話したらしい。男系男子による家名の継承、ということが頭に刷り込まれていることがわかり、なるほどと思ったものだ。

 「家制度」より個人主義に重点を置いた民法ができて100年以上経つが、「家」の概念は健在なのだ。私にしても、自分が戦国時代に頭を丸めた武将を祖として17代目、ということを子供時代に父親からくり返し聞かされ、家系さらには家の意識が形成されている。自分は子供たちにその話を少ししかしていないが、「本家」「分家」という類のことはどこかで必ず耳にするだろうから、自然に家意識ができても不思議ではない。


 さて、悠仁親王の誕生ですっかり影を潜めた皇位継承論議のことである。熱しやすく冷めやすいと言われるのもむべなるかな、という感じだが、とりあえず二代か三代先までは男系男子で行ける見通しがついたからこそ、泥縄でない念入りな検討がなされるべきだろう。もちろん皇室の存続を望むならという前提だが、そうでない国民はごく少数と思われる。

 単に家名を存続させるだけなら養子縁組で事は足りる。一般人ではそういう事例も数多いが、皇室ではそうはいかない。皇室典範は男系男子による継承と養子縁組の禁止を定めているからだが、それは千数百年に亘る不文律を明文化したに過ぎない。それを担保するために側室や宮家があったのだが、昭和天皇以来、側室は廃止されており、戦後は宮家の範囲も縮小された。そして皇太子家と宮家にはついこの間まで年少の男子がおらず、だからこそ女性天皇や女系天皇についての議論が活発化したのだ。有識者会議は女系天皇を認める結論を出したが、法案として提出される前に秋篠宮妃の懐妊がわかり、様子を見ていたら男子誕生となったので日の目を見ないことになったわけだ。

 女性天皇と女系天皇は全く意味が異なる。仮に恒仁王が生まれず、敬宮愛子内親王が天皇になるとすれば、男系の女性天皇ということになる。そしてその子孫が継承する皇位は女系、つまり次の世代からは男女どちらでも女系天皇になるわけだ。しかし、皇室の存続のため緊急避難的に女性天皇を認めても、女系天皇を認めればそれは千数百年の伝統を破る大問題だと考える人も多い。

 女系天皇が伝統を破ることは確かである。だからこの問題はこの国の文化的な価値観にかかわるわけで、そこに難しさがある。そして更に別の側面もあり、これについては日を改めて書くことにする。
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